前回の記事では、肝機能を回復させる内容でした。肝機能が回復すれば、アンモニアの処理能力は高まって、高タンパク食を実践できるようになると思うけど、今回はさらにアンモニアの処理に焦点を当てていきたいと思う。
体内で発生したアンモニアは、肝臓運ばれて尿素とオルニチンに変えて無毒化される。これを尿素回路(サイクル)とかオルニチン回路という。
結論からいうと、この尿素サイクルを活発に回してやれば、アンモニアは代謝されて、血中のアンモニアレベルも下がるのだ。
そして、この尿素サイクルを促進するのが「アルギニン」「シトルリン」「オルニチン」の3つのアミノ酸だ。
この3つのうちのどれかを摂取するだけで尿素サイクルは活発に回り始める。
何でそうなるのかは、山本さんの本に詳しく書いてあるのでそちらを参考にしていただきたい。
ようは、アンモニアが代謝される過程で、アルギニン、シトルリン、オルニチンが登場するので、そのどれかを摂取すれば、アンモニア代謝が盛んになるということだ。
ちなみに、これらのアミノ酸は摂取すると血中のアルギニンレベルが上がる。血中のアルギニンレベルが上がることで、成長ホルモンの分泌を高めたり、NO(一酸化窒素)産生による血管の拡張であったり、免疫を高めたりする効果がある。
では、この3つのどれを摂取すればいいのだろうか。ハッキリ言ってどれでもいいのだが、色々考えると、アルギニンとシトルリンの2つを組み合わせるのがおススメだ。
何故なのかというと、これら二つを組み合わせることで、双方のデメリットを相殺することができ、どちらも少量で大きくアルギニンレベルを上げることができるからだ。
詳しく書くのは面倒なので、下記サイトをご覧いただきたい。アルギニンのことがとても詳しく書かれている。
ちなみに、シトルリンは摂取することにおいて何も問題ないのだが、アルギニンはアルカリが強く、そのままの摂取すると胃がやられる。そして激マズ。たとえカプセルで飲んでも胃がやられるので、オレンジジュースで飲んだり、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂取するなど 必ず酸性のもので中和する必要がある。
ただ、どのメーカーもそれを見越して、カプセルタイプのものはアルギニンと塩酸を合わせて販売しているものが多い。でもカプセルでもまれにアルギニン単体のものがあるので、アルギニンを購入する際は成分をしっかり確認しよう。
もしくは、アルギニンアルファケトグルタル酸というサプリメントがあって、それはだいぶアルカリが中和されていて味もマシなので、そちらを選択してもいいかもしれない。
そして、どちらもコストパフォーマンスを考えると、カプセルよりパウダーの方がいいと思う。プロテインが飲めるようになったら、プロテインに混ぜてもいいし。
アルギニン
これがアルギニンアルファケトグルタル酸。
シトルリン
海外メーカーのシトルリン。でも中身は協和発酵。国内で協和発酵のアミノ酸を購入するとめちゃくちゃ高いけど、何故か海外を経由すると安くなるという不思議。ほぼ無味無臭。アルギニン飲まないでこれだけでもいいと思う。
シトルリンは抗酸化物質としても働くので、体内が酸化ストレスにさらされていると、血中アルギニンレベルを上げる効果が半減してしまう。なので、できればビタミンCやEなどの抗酸化物質と一緒に摂取するのが望ましい。
とりあえずこのへんでいいと思うけど、あとは自分で調べてチョイスしていただくといいだろう。
摂取量は、どちらも推奨量もしくはその半分を1日2~3回でいいと思うが、その辺は人にもよるので何ともいえない。
ただ目安としては、倦怠感やアンモニア臭い体臭などの症状がどれだけ改善しているを確認しながら、量を調節するのがいいだろう。
〈参考〉