不妊のための栄養素~ビタミンE~

妊娠に関する記事が続いたので、不妊に関する記事も書いておこうと思う。

近年、不妊治療で大変な思いをしている方の話を、テレビやネットで見かけることが多くなったように感じるのは私だけではないだろう。それだけ、高齢出産が多くなってきたということでもあると思う。

歳をとるほど妊娠しにくくなるのは仕方のないことだけど、不妊治療で大変な思いをする前に、栄養療法で少しでも自力で妊娠する確率を高めることができる可能性があるので、何回かに分けて記事にしていきたいと思う。

まず真っ先に必要な栄養素が、ビタミンEだ。

ビタミンEは正式名称を「トコフェロール」という。これは、「トコ(子供)」「フェル(妊娠)」「オール(アルコール)」をつなげたもので、つまりビタミンEは「子供妊娠アルコール」ということになる。

ビタミンEが発見される前の話だが、ビタミンをすべて破壊したエサに、既知のビタミンをすべて添加したものをラットに与える実験をしたそうで、結果そのラットは1匹も妊娠しなかった。

そこで、小麦胚芽油(ビタミンEが豊富)を与えてみたところ、あっさり妊娠するようになり、小麦胚芽油に抗不妊作用があることが認められ、それがビタミンEによるものだとわかった。

それ以降、不妊の女性にビタミンEの投与を試してみると、ホルモン剤でも妊娠しなかった人や習慣性の流産のある人も、妊娠するようになったという。いろいろな統計を総合すると、不妊症の人の60%に有効とのことだ。これはなかなかスゴイ数字だと思う。

その他にも、多くの動物実験でビタミンE欠乏飼料による妊娠不能が報告されている。

では、何故ビタミンEにそのような作用があるのだろうか?それは、性ホルモンに影響を与えるからだと思われる。

性ホルモンは男性も女性も生殖器から分泌されるが、それらを分泌するのは脳下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモンによるものだ。つまり、脳下垂体に問題があると、性腺刺激ホルモンが正しく分泌されず、性ホルモン分泌に悪影響を及ぼす。

そして、脳下垂体にはビタミンEが多く存在していて、正常な脳下垂体の形成に必要不可欠なのだ。

実際、ビタミンE欠乏食で育った動物の脳下垂体前葉は顆粒化していて、正常な発達がなされていないそうだ。

そして、ビタミンEは性ホルモン合成の補酵素としても必要だ。コレステロールから、プロゲステロン(黄体ホルモン)を合成する際に、ビタミンEは補酵素として働く。

これらのことから、ビタミンEは脳下垂体前葉を正常化し、性ホルモンの合成、分泌を改善することで妊娠しやすくなると考えられる。

ちなみに、不妊といえば女性ばかりの問題だと思われがちであるが、実際はそうではなく、男性に問題がある場合も少なくはない。

そして、男性不妊にもビタミンEが有効であることが判っている。

男性ホルモンは精巣の機能を高め、精子の数を増加させて、受精の確率を高めるが、毎日ビタミンE300mgを投与した場合、4カ月後から精子数が増え始め、10カ月後には10倍近くになったという報告がある。 ただし、無精子症の場合はあまり効果が期待できなようだ。

それと、男性の場合おたふく風邪などで精巣が萎縮し不妊になるケースがあるが、これはビタミンEによる改善が期待できるとのこと。

なので、高額で身体にも負担のかかる不妊治療をする前に、夫婦そろってビタミンEの摂取に励むことは大変有意義な結果につながる可能性がある。

もちろん、それ以外の栄養素も必要なので、それについては次回の記事をご覧いただきたい。

ビタミンE

ビタミンEのサプリを選ぶときは、必ず天然型のものを選ぶこと。天然型は成分表に「D-Alpha-Tocopherol」と書いてある。合成の場合は「D」の部分が「DL」になっているので、必ず成分表を確認しよう。

それと、できればアルファトコフェロール単体ではなく、Mixトコフェロールを選んだ方がいい。上記2つのサプリはMixトコフェロールだ。

摂取量は、先ほどの男性の場合は300mg、国際単位でいうと450IUくらいだ。それだと、上記サプリでいえば上のNOWフーズのものを1日1個でいいということになる。でも、それだと精子が増え始めるのに4カ月もかかるので、個人的にはもっと多く摂取していいと思う。個人差はあると思うが、1日800~2000IUくらいでもいいのではないだろうか。

ただ、ビタミンEは血管のプラークを強力にはがす作用があり、一気に増やすとプラークが一気に剥がれて血栓化する可能性があるので、ある程度年齢が行っていて、動脈硬化が進んでそうな人(高血圧、糖尿病、喫煙、肥満、心疾患)は100IUから始めて、少しずつ増やすこと。

できればその他に、ビタミンC、セレン、リポ酸なども摂取するといいだろう。何故ならこれらの栄養素は、体内でビタミンEを還元したり、ビタミンEの効果を高める作用があるからだ。

〈参考〉

ビタミンE健康法/三石巌著

食生活と身体の健康/ウェストン・プライス著

不妊のための栄養素~ビタミンE~ への1件のコメント

  1. ピンバック : 発達障害のための栄養素~ビタミンE~ – 船橋加圧トレーニングセンター健康スタジオ56

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