発達障害のための栄養素~ビタミンB群~

前回まではミネラルを紹介してきたが、今日は「ビタミンB群」。

ビタミンB群は水溶性ビタミンで、1、2、3、6、葉酸、12、パントテン酸、ビオチンあたりをまとめてビタミンB群と呼ばれている。これに、コリンやイノシトールも加わったりする。

ビタミンB群もありとあらゆる酵素反応の補因子となって働く。主に、タンパク質、脂質、炭水化物の代謝と神経に関わるものだ。

ビタミンB群の欠乏症に関して、それぞれ見ていきたいと思う。

ビタミンB1(チアミン)

  • 慢性疲労
  • 記憶障害
  • 精神的混乱
  • 興奮しやすい
  • 衝動性
  • 不眠
  • 聴覚過敏

ビタミンB1の欠乏症として有名なのが、脚気やウェルニッケ脳症。どちらも神経障害の症状だ。そして、糖代謝における重要な栄養素なので、不足すると疲労を招くし、糖質の過剰摂取でB1は不足しがちになる。

抑制系の神経伝達物質でもあるので、不足すると神経の興奮による症状を招きやすい。とくに発達障害の子は聴覚過敏になることが多いので、その場合はB1の欠乏が疑われる。

ビタミンB2(リボフラビン)

  • 口内炎がよくできる
  • 光に過敏(まぶしがる)
  • 目の充血
  • 皮膚の表面に小さな血管が浮いてくる

B2は成長促進作用と、抗酸化作用がある。タンパク質、脂質、糖質の代謝に必要。発達障害の子は光に過敏な子が多いので、その場合はB2欠乏を疑う。

ビタミンB3(ナイアシン)

  • ペラグラ(下痢、皮膚炎、痴呆)
  • 皮膚炎による黒ずみ
  • いちご舌(舌の先端が赤くなり、表面がいちごの様にぶつぶつになる)
  • 精神的疾患(うつ、不安、陰気、疑い深い、怒りっぽい、統合失調症)
  • 消化吸収障害
  • 短期記憶障害

B3はタンパク質、糖質、脂質の代謝に必要。B3の欠乏症がペラグラで、アトピーのような皮膚炎や下痢、痴呆症状を呈する。なのでアトピーと思っていたのが実はナイアシン欠乏症であることもある。統合失調症もナイアシンで改善される場合があり、発達障害だとおもっていたら統合失調症だったという場合もなくはないので、その場合は問題行動の改善に大変有効だ。

ビタミンB6(ピリドキシン)

  • 興奮しやすい
  • 疲労
  • 気分の動揺
  • 集中力の貧しさ
  • 不眠
  • てんかん、ひきつけなどの発作
  • 貧血
  • 脂漏性皮膚炎

発達障害においてかなり重要視されている栄養素の一つ。海外では自閉症やADHDの治療に使われる。B6はタンパク質の代謝に関係していて、B6が不足するとタンパク質が体内でちゃんと使われなくなる。タンパク質を大目に摂取する場合は、B6の必要量が増す。

葉酸

  • 無感情
  • 記憶障害
  • 引きこもり
  • 幼児の発達遅滞
  • 幼児の脳の成長の遅れと麻痺
  • うつ
  • 知的活動の低下
  • 興奮しやすい
  • 貧血

葉酸も発達障害における重要な栄養素の一つだ。葉酸の不足は巨赤芽球性貧血の原因となる。胎児期や幼児期に不足すると、脳の発育が阻害される。

ビタミンB12(コバラミン)

  • 無感動
  • 記憶障害
  • 注意欠陥障害
  • 学習障害
  • 幻聴
  • 極度の不安
  • 疲労
  • 末梢神経障害
  • 神経過敏

B12も葉酸と同じように発達における大変重要な栄養素。特に神経と記憶にかかわりが大きい。

パントテン酸

  • 疲れやすい
  • 食欲がない
  • 弛緩性便秘
  • 歯ぎしり
  • 副腎疲労症候群
  • ケンカ腰
  • 不満
  • 低血圧
  • 胃痛
  • 足がひりひり熱い

パントテン酸は副腎に多く含まれていて、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の合成に欠かせない。不足するとコルチゾールのレベルが下がり、ストレスに弱くなり慢性疲労状態となる(副腎疲労症候群)。特に、アトピーや自己免疫疾患などでステロイドを使用している場合は、副腎が萎縮して自らコルチゾールを合成することができなくなってしまうので、パントテン酸やビタミンCの摂取が必要。

とりあえず、上に挙げた栄養素が発達障害とかかわりが深いとされている。

ビタミンB群はチームになって働くので、それぞれ単独で摂取するのではなく、全てがまとまっている、ビタミンB群のサプリメントを摂取する方がいいだろう。

ビタミンB群の摂取量は個人差がかなりあるが、発達障害の子の場合、一般的な量よりもかなり大量に摂取する必要があるようだ。

三石巌氏やライナス・ポーリングの書籍によく登場する、ルース・F・ハレルの研究があるのだが、彼女の研究は自閉症やダウン症など知的障害のある子供たちに大量のビタミンとミネラルを摂取させて、IQを上げるというもので、その中でも特にビタミンB群の摂取量が飛びぬけて多いのだ。参考までにその摂取量を紹介したいと思う。

  • B1 300mg
  • B2 200mg
  • B3 750mg
  • B6 350mg
  • 葉酸 400mcg
  • B12 1000mcg
  • パントテン酸 490mg

これらは1日の量で、これを3回に分けて摂取させていたようだ。それにしても、これは一般的な摂取量からいったらとんでもない量なのだ。

ここまで量が多くなってしまうのは、発達に問題がある子の場合、栄養を摂取しても酵素と結合する能力(確率的親和力)が低かったり、血中濃度が上がりにくかったりすることが考えられるだろう。この当時はとにかく効くまで量を増やすことで対処していたようだ。実際それで多くの子供のIQを上げることに成功している。

しかし、ハッキリ言ってこんな量のサプリメントを小さな子供に飲ませるのは至難の業だ。(ハレル博士の研究ではこれらの栄養素を飴に混ぜて舐めさせていたらしい)

しかし、実際はこんなに大量に摂取しなくても、それなりに効果を発揮すかもしれない。

というのも「栄養と犯罪行動」によると、オメガ3の欠乏がビタミンBの欠乏をもたらすという話が記述されているのだ。

どういうことかというと、ある行動障害のある少年の治療で、少年はB6の血中濃度が低かったので、B6のサプリメントを摂取させたところ、B6の血中濃度が全く上がらず、尚且つ行動の改善も見られなかった。それは、B6の摂取量を増やしても全く変わらなかった。

そこでオメガ3(亜麻仁油)を摂取させたところ、その少年のB6の血中濃度が高まり、行動上の問題も改善された。

何故こうなるのかはハッキリわかっていないが、私の個人的な見解では、オメガ3によって細胞膜の機能が正常化し、ビタミンB6に限らず、全ての栄養素を細胞に取り込む能力が高まったからではないかと考えている。

おそらくオメガ3の欠乏はB6だけでなく、他のB群も欠乏する可能性がある。そういった意味でもオメガ3の摂取は大変重要になってくるのだ。

【ビタミンB群】

なぜこれをおススメするのかというと、ビタミンB群は水溶性ビタミンなので、日本製だろうが海外製だろうが大した違いはない。それと、何より錠剤がとても小さいので、お子さんのサプリメント入門にはピッタリだ。これで錠剤の飲み込みに慣れると、少々大きめの錠剤でも飲めるようになってくる。

これをとりあえず1日2個から初めて、難なく飲めるようになったら、下のサプリメントに変えてもいいだろう。

こちらは、先程のDHCよりも一回り大きいが、それでもかなり小さい。葉酸以外はDHCの約2倍の含有量なので、B群の量を増やしたい場合はこちらのほうがいいだろう。

先述の通り、オメガ3の摂取を忘れないように。

〈参考〉

「発達障害の子供が変わる食事」

「栄養と犯罪行動」

「食事で治す心の病」

発達障害のための栄養素~ビタミンB群~ への2件のコメント

  1. ピンバック : 発達障害のための栄養素~ビタミンC~ – 船橋加圧トレーニングセンター健康スタジオ56

  2. ピンバック : 発達障害のための栄養素~ビタミンE~ – 船橋加圧トレーニングセンター健康スタジオ56

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